HIROKO TANIYAMA '70s

谷山浩子 HIROKO TANIYAMA '70s歌詞
1.お早うございますの帽子屋さん

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

誰だってみんな やさしい人ばかり
だから お早うございますの帽子屋さん

ほほえむ時は 誰でもやさしい人ばかり
だから お早うございますの帽子屋さん

赤い帽子 紫の帽子
みんなにあげます ひとつずつ ルル……
笑ってください そして手をつないで

疲れるだけですよ 憎んでみたところで
だから お早うございますの帽子屋さん

ひとこと話をすれば 誰でも友達
だから お早うございますの帽子屋さん

白い帽子 オレンジの帽子
みんなにあげます ひとつずつ ルル……
笑ってください そして手をつないで

小さなしあわせ 小さなしあわせ
だから お早うございますの帽子屋さん

赤い帽子 紫の帽子
みんなにあげます ひとつずつ ルル……
笑ってください そして手をつないで


2.夕暮れの街角で

作詞:泉明子
作曲:谷山浩子

あなたにここで 会えてよかった
知らない町で 道に迷って
いつもなら 大好きな夕暮れ時が
たまらなく 心細かった

あなたにひとこと 告げるために
住み慣れた家を ひとり出ました
わがままな わたしだけど つれていってほしい
たまらなく ひとりが 淋しいのです

あなたにここで 会えてよかった
知らない町は とてもつめたい
いつもなら 笑いながら 通りすぎる
ガラスの前で なぜか 足をとめた

あなたにひとこと 告げるために
住み慣れた家を ひとり出ました
わがままな わたしだけど つれていってほしい
たまらなく ひとりが さみしいのです

わがままな わたしだけど つれていってほしい
ひとりで生きるのは とても とても 淋しいのです


3.河のほとりに

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

河のほとりに ふたり坐れば
さざ波のかすかな 歌がきこえる
黙ってこのまま そばにいてください
悲しい思い出 流してしまうまで

ずっと昔から 知っていたような
そんな気がする あなたが好きです

たくさんの時代が
水のおもてを走りぬけていったのが
見えるような気がします
そして今
こんなにちっぽけなあなたとわたしを
河はやっぱり
やさしく包んでくれるのです

河のほとりに ふたり坐れば
たそがれ風さえ ふとたちどまる
黙ってこのまま そばにいてください
あなたの肩に もたれていたいのです

はじめからずっと 知っていたような
そんな気がする あなたが好きです


4.ねこの森には帰れない

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

きのう手紙がとどきました ふるさとのねこの森から
お元気ですかもう10年も 帰らないので心配してます
あたしの好きな赤いきのこ なつかしい朝のそよ風
思い出したら 泣きたくなった だけど今では仕方ないこと

ねこの森には帰れない ここでいいひとみつけたから
ねこの森には帰れない なくした夢は もどらない

きのう手紙がとどきました ふるさとのねこの森から
どこにあるのかもうわからない 海の底か雲のあいだか
だけど返事を書きました ここはとてもいいところです
仕事をしてます 恋もしました 人混みの中はとても休まります

ねこの森には帰れない 帰る道だっておぼえてない
ねこの森には帰れない なくした歌は うたえない

きのう手紙がとどきました ふるさとのねこの森から
お元気ですかもう10年も 帰らないので心配してます
思い出すなんてしたくないの 淋しいのはいやだから
淋しくなったら 電話をかけて あのひととふたり街を歩くわ

ねこの森には帰れない ここでいいひとみつけたから
ねこの森には帰れない なくした夢は もどらない


5.窓

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

教室の窓から見る秋は
いつも不思議に光ってた
北向きの窓のすりガラス
ギリシャの海も見えた

思い出せばもう夢の中
午後の陽射しにまどろめば
遠いアコーディオンのすすり泣く
光と影の世界

やさしい時代を置き去りに
やがて街へとび出した僕には
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない

授業をひとりでぬけ出して
空き部屋の窓から空を見た
幾億年もの時の彼方
空翔ける船を見た

思い出せばもう夢の中
一枚の窓のそのむこうに
見知らぬあしたがふるえていた
きらめきふるえていた

いくつも街を歩くうちに
いつか外の世界は狭くなる
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない

やさしい時代を置き去りに
やがて街へとび出した僕には
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない
夢の行き場がどこにもない


6.あたしの恋人

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

あたしの恋人は 飛行士で
初めての 空を 飛んだ時に
真赤な炎 吹き上げながら
落ちて来たけど 死ななかった
それから今まで 生きつづけて
あたしのとなりに 今もいるわ
これからもずっと このままだと
あたしの髪を なでながら

あたしは知ってる あの人が
夜ごとの眠りに夢みるのは
あの日の きらめく 風の中で
燃えつき砕ける 自分の姿
夢から醒めれば またためいき
あたしのからだにしがみついて
光のかわりに暗い汗を
風のかわりにくちづけを

あなたが好き
あなたが好き
死ぬまで そばに いてあげるよ

あなたのもの
あなたのもの
死ぬまで そばに いてあげるよ


7.あやつり人形

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

あたし 悲しいあやつり人形
あなたは あたしの人形使い
いくら 逃げても すぐに ひきもどされて
泣きながら 泣きながら あなたの腕の中

人形小屋の幕が上がれば
まぶしいライトに 照らされながら
あたしは踊るの あやつり人形
あなたのつくった舞台の上で
何度も思った あなたを殺せば
わたしはひとりで 歩けるかしら
だけど かぼそい こんな腕では
ナイフひとつも握れはしない

あたし 悲しいあやつり人形
あなたは あたしの人形使い
いくら 逃げても すぐに ひきもどされて
泣きながら 泣きながら あなたの腕の中

あなたはいつも 片手間にしか
あたしの糸を たぐり寄せない
あなたはいつも よそ見している
あたしひとりが 踊りつづける
愛しているわと あたしが言えば
愛しているよと あなたも答える
不思議なものね あたしとあなた
ひとつの言葉が こんなにちがう

あたし 悲しいあやつり人形
あなたは あたしの人形使い
いくら 逃げても すぐに ひきもどされて
泣きながら 泣きながら あなたの腕の中

ある日気づくと あなたいなくて
あたしひとりが 踊っていたわ
あなたの動かす癖のとおりに
あたし それでも 踊っていたわ

あたし 悲しいあやつり人形
人形使いの指をはなれて
ひとりになっても どこへも行けない
いつまでも いつまでも あなたの影の


8.六月の花嫁

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

六月は二人で青い傘さして
雨の中歩きます
六月の並木道 誰もいなくても
やさしい雨が 見ていてくれる

小さい時から ひとりぼっちでした
やさしい肩が 欲しかったのです

六月の花嫁は わたしの夢でした
あなたのそばで 今夢がかなうのです

日曜日 夜明け頃 公園のかたすみ
約束の指切りを
いつまでもはなれず 生きると誓う
少し嬉しくて 少し悲しい

今まで歩いた 悲しい道のりを
忘れるくらいの しあわせください

六月の花嫁は わたしの夢でした
あなたのそばで 今夢がかなうのです

小さい時から ひとりぼっちでした
やさしい肩が 欲しかったのです

六月の花嫁は わたしの夢でした
あなたのそばで 今夢がかなうのです


9.風を追いかけて

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

やさしい人の 面影を
忘れられない その時は
ひとりで丘に のぼりなさい
風に心を あずけなさい

ああ 誰もわからない 誰もわからない
夢が砕けた 悲しみは
ああ 風が唄うだけ 風が唄うだけ
立ちつくす 私のそばで ライラ……

丘の上から 見る町は
私のことなど 知らぬ気に
吐き出す幸せ 不幸せ
つくり笑顔で 流して行く

ああ 私一人だけ 私一人だけ
遠くはなれて 丘の上
ああ 風を追いかけて 風を追いかけて
翼のない 鳥のように ライラ……

きょうもあしたも あさっても
針の止まった 風時計
二度と帰らぬ 思い出が
帰るその日を 待ちつづけて

ああ 私一人だけ 私一人だけ
遠くはなれて 丘の上
ああ 風を追いかけて 風を追いかけて
翼のない 鳥のように ライラ……


10.テングサの歌

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

紀勢本線 各駅停車 南部の次の岩代駅の
ひと気のないホームの古いベンチの上にあたしはいるの

あたしテングサ 海からとれた紫色よ もじゃもじゃ髪よ
誰か忘れた誰か捨てたの 思い出せない何も知らない

ぽかぽかお陽さまよ いい天気
誰もいないのよ なぜかしら
そりゃあ あたしにとってはどうでもいいことだけど
人間のいない地球ってきもちのいいものね

汽車の時間に汽車が来ないの 夜になっても灯りがつかない
海はみえるが船は通らず 道は見えるが車は通らず

あたしテングサ 海からとれた 海の生まれは退屈知らずよ
何万年でも何億年でも ずっとこうしてぼんやりできるの

しゅるしゅるそよ風よいいきもち
駅長さんの帽子がほら ころがっているわ
そりゃあ あたしにとってはどうでもいいことだけど
人間のいない地球って もぎたてトマトみたい

紀勢本線 各駅停車 南部の次の岩代駅の
ひと気のないホームの古いベンチの上で あたしはフワフワ


11.カントリーガール

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

カントリーガール きみの目の中で 夕焼けが燃える
カントリーガール きみのほほえみは 草原のにおいがする

にぎやかな都会の景色は 変わる万華鏡
いつでも きみを驚かせる 七色プリズム
きみは お古のスカート はじらうように
それでも瞳を輝かせて 街を歩いてたね

カントリーガール きみの目の中で 夕焼けが燃える
カントリーガール きみのほほえみは 草原のにおいがする
好きだよ!

とまどいがちの きみの視線が いつも追いかけるのは
長い煙草をきざにくわえた 若い男だった
そいつが ある日 きみに手渡した 青い封筒
手紙の中に 書かれていたのは こんなセリフだったね

カントリーガール きみの目の中で 夕焼けが燃える
カントリーガール きみのほほえみは 草原のにおいがする
好きだよ!

あいつがきみを捨てたのは たった七日目のこと
化粧のうまい おしゃれな娘に さっさとのりかえたのさ
きみは 鏡にうつった 自分の顔にむかって
あいつがくれた いつかの言葉を 泣きながらつぶやいてたね

カントリーガール きみの目の中で 夕焼けが燃える
カントリーガール きみのほほえみは 草原のにおいがする
好きだよ!


12.今日は雨降り

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

今日は雨降り 静かな朝に
あなたの夢をみたの 短い夢を
今日は雨降り 目がさめた時
そばには誰もいない あたしひとり

あなたの町も 雨かしら
あなたもやっぱり ひとりかしら
ギターの音に タバコの匂い
何を想っているのかしら

今日は雨降り 誰も来ない
扉に鍵をかけて ひとりでいるわ
今日は雨降り 静かな町に
白い小舟の影が 消えていったわ

あなたの町も 雨かしら
あなたもやっぱり ひとりかしら
誰にも逢わず ひとりの部屋で
何を想っているのかしら

あなたの町も 雨かしら
あなたもやっぱり ひとりかしら
誰にも逢わず ひとりの部屋で
何を想っているのかしら